アスキーアートをアートにする妄想

電車男ドワンゴのCMなど、一連のメディアによる2ちゃんねる文化の晒し攻勢も、そろそろみんな「またか」ってな感じで慣れてきた今日この頃。ブログでもそのへんは賛否両論というやつで、面白ければいいと言う人もいれば、とにかく拒否反応を起こす人もいました。

この各人の反応は2ちゃんねる文化に対する姿勢の現れだと思うのですが、特にAAに限って言えば「びっくりした」という反応が多く、その他には「AAは生理的にダメ」「あんなの使うなんて痛い」というような否定的な意見もちらほらありました。まぁ否定的なのはドワンゴの使い方に対してが圧倒的でしたが…。

こうしたAAに対する否定的な感情は2ちゃんねるとともに歩んできた以上、ある意味仕方のないものと言えます。今でもネットで特定コミュニティの特殊用語*1を関係のない場所で使うことは、空気が読めない行為として嫌がられています。
特に2ちゃんねる初期に跋扈していた信者による一般サイト荒らしは、それはもう酷いもので、非2ちゃんねる系の人にトラウマを植え付けましたし、AAはある意味ナチスハーケンクロイツと同じく、「悪のシンボル」みたいなものだったと思います。逆にそういうアングラテイストな部分に魅力を感じていて、メディアの晒しあげに反発している人も多いことでしょう。

そんな悪役だったAAも、最近は音楽番組などで「可愛いねこちゃん」*2と紹介されたり、2ちゃんねる発である「OTL/orz」なども一般的なネットコミュニティにも伝染してしまっています。


これはAAにとって汚名を払拭出来るか、去勢されてしまうかの分かれ道なのかもしれません。でも名前の通り、アートとして認知されるチャンスと考えると面白いです。

もちろんAAの魅力はネットにあってこそなのですが、上記の一般的な反応をみるとキャラクター性やデザイン性にもポイントがあります。そういう視点でみると、書道でいう書体のようなもので、MSPゴシックという書体のデザインアートという捉え方もできるわけです。

例えば、電車男効果に便乗して「アスキーアート展」といったものを絵画の展示会方式で開催してみるとします。さすがにプリントアウトしたものじゃ味気ないので、いわゆるデジタルギャラリーという形式になりますか。東京か大阪あたりで、会場の工夫と基本的な宣伝を行えば、意外と入場者は来そうな気がします。

ここで問題なのは2ちゃんねる色やオタク臭いテーマのものを切り離すかどうか。著作権の関係もうるさいと思いますので、AAをオリジナルのみに脱却する必要があることなど。
ちょっとやってみたい気はします(笑)*3

*1:ここでは2ちゃんねる用語やAA

*2:モナーのこと

*3:あとは展示会をする目的ですね。