アスキーアートを保護?

(前略)
さて、インスパイヤ騒動が巻き起こってからまもなく、「アスキーアート保護協会」なる団体の結成が議論され始めていた。エイベックスなどに、アスキーアートに関する公開質問状を送って回答を得るために作られた集まりだ。「のまネコ」関連に限定して結成されたようだけれど、現在、アスキーアート全般に関して今後も活動する団体にしようという議論も始まっているようだ。

引用:やじうまWatch―■ ネットの共有財産を守る「アスキーアート保護協会」の議論

このアスキーアート保護協会なるもの、2ちゃんねるの有志による集団らしいのですが、当初「公開質問状を送って回答を得るため」だけが、この記事を読む限り、なんだか目的が変わってきているようです。2ちゃんねる運営*1にいいように利用されないか、危なっかしくて心配ですよ。

また、AAというものは現行法でグレーな部分が多いものですから、あまり整備*2されると困るってのが本音です。やるなら「AA」と「ネットキャラ」を分離して考えて欲しいです。今回の「のまネコ事件」だってAAそのものが対象ではなく、ネットキャラ「モナー」達*3が対象になっていたわけですし。


タカラギコ事件の時、「AAはだれにもしばられません」というスローガンがありました。当時もこのスローガンには様々な意味合いがあったと思いますが、私にとっては2chAA掲示板住人という無法者集団内の仁義が根底にあると思うのです。

なあ、あんたのAA
ちょっと拝借するぜ
          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) おうよ兄弟
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/  DELL / | |____
    \/____/ (u ⊃

こんな風に、AAを貸したり借りたりしてお互いややこしい権利の言い争いをしないことで手続きを省略化*4し、AAの技を磨く環境を築いてきたように思っています。だから「僕の作ったキャラを勝手に使わないでください!!!(><)」と言うのは作者の権利だけれども、それを言うとキャラを自ら殺すことになるのが解っているからです。タカラが商標申請をしたとき、多くの人が慌てたのは、そういうニュアンスを受けてしまったからではないかなと私は感じました。

おそらく上の保護協会とやらとAA制作活動との衝突は直接的に無いとは思いますが、権利の囲い込みをするならば、AAの制作環境を阻害しないことを十分納得させる必要があります。

グレーな人の言い分でした(笑)





参考:アスキーアート保護協会(仮)定款草案 - アスキーアートの未来をみんなで考えてみるWiki(旧・のまネコ問題Wiki) - アットウィキ

*1:実を言うと2chAA掲示板住人は荒らし行為の責任転嫁をされ、2ちゃんねるの運営と大部分の他コミュニティから弾圧を受けてきました。そのため、運営側が「AA文化を育んできた」という論調には懐疑的であり、不信感を持っているAA描きも多いと思っています。

*2:現行法をそのまま適用された場合。ネットに適した新しい修正法が出来るならば、むしろありがたい。

*3:作者がわかっているキャラは、作者の意向が重要です。それに賛成か反対かは別問題ですけど。

*4:ただしこの暗黙の了解は2ちゃんねる内でのことであり、他のコミュニティではどうなのかは不明。もちろん、初めにそれを公表した人のオリジナリティを尊重して敬意を持つことが条件になります。2ちゃんねる内でも、この部分を理解していない人がたまにいるので困りもの。